【雑記】その14 第三遷移元素とランタノイド(第6周期)
気になったことを書き連ねていきます
第14回、元素シリーズ3回目です
大体中学から高1レベル、あとなんか面白い情報くらいです
誤字脱字や間違った情報などあったら優しく教えてあげて下さい
今週は遷移元素の第6周期についてです
特に、私の好きなランタノイドについてやや詳しく解説します
他の各元素の説明はほとんどあって無いようなものなので、詳しく解説してほしい元素があれば言ってください
では早速
ランタノイド
第三遷移元素とは、第6周期に位置する遷移金属たちのことです
...が、何やら他のところとは様子が違うようです
そう、一部分が下に飛び出ているんですね
こいつらはランタノイドと言い、遷移金属の中でもかなり似通った性質を持っている集団です
また、全てが希土類元素(後述)に属します
ランタノイドは、
ランタン(57 La)、セリウム(58 Ce)、プラセオジム(59 Pr)、ネオジム(60 Nd)、プロメチウム(61 Pm)、サマリウム(62 Sm)、ユウロピウム(63 Eu)、ガドリニウム(64 Gd)、テルビウム(65 Tb)、ジスプロシウム(66 Dy)、ホルミウム(67 Ho)、エルビウム(68 Er)、ツリウム(69 Tm)、イッテルビウム(70 Yb)、ルテチウム(71 Lu)
の15個です
全体の性質はひとまず置いておいて、こいつらを単体で見ていきましょう
La:銀白色の軟らかい金属 「ランタノイド」の名前の由来のくせに非常に弱い常磁性をもつだけ
Ce:銀白色の軟らかい金属 希土類元素の中では最も豊富に地殻中に存在している
Pr:銀白色の金属 「ニラ」という意味の"prason"と、「双子」という意味の"didimos"から来ている
Nd:銀白色の金属 Nd₂Fe₁₄Bとかいう気持ち悪い化学式の化合物こそがみんな大好きネオジム磁石
Pm:銀白色の放射性の金属 青白色~緑色の蛍光を発するのに水和イオン(Pm³⁺ aq)は淡紅色
Sm:灰白色の軟らかい金属 強磁性を持つが、14.8K以下になると反強磁性に転移する
Eu:銀白色の軟らかい金属 16族元素との化合物のカルコゲン化ユウロピウムは磁性半導体として重要
Gd:銀白色の金属 キュリー温度が20℃と低いため、室温では常磁性
Tb:銀白色の金属 希土類元素では結構レアな元素 キュリー温度は-52℃
Dy:銀白色の軟らかい金属 -188.2℃≦n℃<-94℃の範囲では、かなり異常な反強磁性を持つ
Ho:銀白色の金属 希少で高価 そのくせ特にこれと言った使い道はほぼ無い
Er:灰色の金属 エルビウム(ii)塩化物は紫外線を受けるとピンク色の蛍光を発する
Tm:銀白色の金属 ランタノイドではプロメチウムに次いで希少 でも使い道は結構ある
Yb:銀白色の金属 Y、Tb、Erと名前が似ているのはどれもイッテルビーという街で見つけられたから
Lu:銀白色の金属 希少で高価 そのくせ(以下略)
という感じです
なんか良くないですか?
で、全体の性質を説明しますね
主な共通の性質としては、
・ほとんどは安定な原子価として3価をとる
・原子番号の増加とともに原子核の電荷が増加し、内側の4f軌道に同じだけの電子が詰まっていく
・他の遷移金属同様、原子番号の増加とともに原子半径が少しずつ縮んでいく
・これをランタノイド収縮と呼んだりもする
・イオンが色を呈するものが多い
・イオンの性質が4つごとに似る、4つ組効果を持つ
・具体的にはLa~Nd、Pm~Gd、Gd~Ho、Er~Luのイオンたちの組
といった感じです
希土類元素というのは、Sc、Yとランタノイドたちの総称です
スカンジウムとプロメチウム以外はゼノタイムという鉱石から産出され、単体として分離することが非常に難しいようです
第6周期、第三遷移元素
さて、残りの奴らも紹介しちゃいましょう
ランタノイド以外の第三遷移元素は、
ハフニウム(72 Hf)、タンタル(73 Ta)、タングステン(74 W)、レニウム(75 Re)、オスミウム(76 Os)、イリジウム(77 Ir)、白金(78 Pt)、金(79 Au)、水銀(80 Hg)
の9個です
ということで
Hf:灰色の金属 ジルコニウム(40 Zr)と性質が似ているせいで発見が遅れた
Ta:銀灰色の硬い金属 宇宙空間上ではかなり希少な金属
W:銀灰色の軟らかい金属 融点は金属の単体で最も高い3380℃ 某革命児によると、私を元素に例えるとWらしいです 何故
Re:銀灰色の金属 地殻中でも宇宙空間上でも最も希少な金属
Os:青みがかった銀白色の硬い金属 地殻上ではかなり希少な金属の白金族元素その4(後述)
Ir:銀白色の非常に硬い金属 非常に反応性が低い白金族元素その5
Pt:銀白色の金属 「ホワイトゴールド」とか「しろがね」とかとは別の金属な白金族元素その6
Au:黄金色の金属 展性・延性ともに最強
Hg:銀白色の液体金属 融点が常温より十分に低い唯一の金属
という感じです
なかなか個性的な金属が多いですね
ちなみにホワイトゴールドは金にパラジウム、銀、ニッケルを混ぜた合金のことで、しろがねはそのまんま銀です
白金族元素というのは、反応性の低い希少な金属たち(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)のことです
触媒として有用なものが多いようです
とまあ今日のところはこんな感じです
今日も化学でした
次回は第四遷移元素(89~112)についてです
放射性元素たちですね
中でもアクチノイドについてメインで解説していくつもりです
ではまた